お宮参りと七五三の着物の違いって?それぞれの特徴を解説
赤ちゃんの誕生を祝う「お宮参り」と、子どもの成長を祝う「七五三」。
どちらも日本の伝統行事ですが、着物の種類や着付けの方法にはそれぞれ違いがあります。
特に初めてのご家庭では「お宮参りと七五三の着物の違いって?」と迷う方も多いのではないでしょうか。
この記事では、それぞれの行事にふさわしい着物の特徴や違いを解説していきます。
お宮参りと七五三の着物の違い
お宮参りと七五三は、いずれも子どもの健やかな成長を祈る行事ですが、着物にははっきりとした違いがあります。
ここでは「お宮参りの着物」と「七五三の着物」それぞれの特徴をご紹介します。
お宮参りの着物
お宮参りで、赤ちゃんが着るのは「産着(うぶぎ)」や「掛け着」と呼ばれる着物です。
基本は、赤ちゃんに白羽二重(しろはぶたえ)の内着を着せ、その上から色鮮やかな掛け着をかけてあげるスタイルになります。
掛け着の柄としては、男の子には鷹や兜、龍などの勇ましいデザイン、女の子には花や鶴、手毬など華やかで縁起の良いデザインが人気です。
それらの柄には「強くたくましく育ってほしい」「美しく健やかに人生を歩んでほしい」といった親の願いが込められており、単なる装飾ではなく祈りの象徴とされています。
掛け着は赤ちゃん自身が袖を通すのではなく、抱っこしている大人の肩から赤ちゃんの体に負担をかけないよう、ふんわりと羽織らせます。
古くから「赤ちゃんを守る布」としての意味があり、神社での祈祷の際に特別な意味をもって使われてきました。
七五三の着物
七五三では、子どもの成長段階に応じて着物の種類が変わります。
年齢ごとにスタイルが分かれており、それぞれの柄や装いには成長を祝う深い意味が込められています。
3歳の女の子は「被布(ひふ)」と呼ばれる袖なしの上着を羽織るスタイルが定番です。
帯を締めず、着物の上に被布を着せるため動きやすく、幼さの残る3歳らしい可愛らしさを引き立てます。
被布には花や鈴、手毬などの模様があしらわれることが多く、「健やかで幸せに育ってほしい」という願いが込められています。
5歳の男の子は「羽織袴(はおりはかま)」が正式な装いです。
羽織には家紋が入ることも多く、袴姿は凛々しさを感じさせます。兜や鷹、松竹梅といった柄には「勇気・力強さ・長寿」の意味があり、健やかに成長し、将来を力強く歩んでいく姿を象徴していると言えるでしょう。
7歳の女の子は「四つ身」と呼ばれる子ども用の振袖を着て、大人と同じように帯を結びます。帯や小物も本格的になり、華やかさと大人びた雰囲気が加わるのが特徴です。
振袖には牡丹や桜、蝶などが描かれることが多く、これには「美しく成長すること」や「幸せな人生を歩むこと」を願う意味が込められています。
このように、七五三の着物の種類は年齢ごとに異なり、それぞれの柄や装いには、お子さまの成長を祝う深い意味が込められています。
お宮参りと七五三で大人の着物も違う?

お宮参りや七五三は、いずれもお子さまが主役の行事であり、大人はあくまでも引き立て役です。
基本的に大きな違いはありませんが、選ぶべき着物や服装には少し違いがあります。
お宮参りは「誕生を神様に報告し、健やかな成長を願う厳かな行事」であるため、母親や祖母は訪問着や色無地、付け下げなど落ち着いた着物を選ぶ方が多いです。色は淡いピンクや水色、ベージュなど柔らかなトーンが好まれ、帯や小物も控えめにまとめるのが基本です。
父親や祖父はブラックスーツや濃紺のスーツを着用するのが一般的で、ネクタイはシルバーや落ち着いた色味を選ぶと厳粛な雰囲気に調和します。
また、赤ちゃんや母親が着物の場合に、父親も和装を選ぶケースもあります。
その際は、主役の赤ちゃんを引き立てるために、無地に近いお召や紬など控えめな着物に羽織を合わせることが多いです。
一方、七五三は「子どもの成長を祝う華やかな行事」であるため、お宮参りよりも少し明るさを意識した装いが選ばれる傾向にあります。
母親や祖母は訪問着や色無地に加え、華やかな柄の入った着物を選んでも違和感がなく、帯や小物で華やかさを添えるのも素敵です。
父親や祖父もブラックスーツだけでなく、濃いグレーや紺など柔らかい色味のスーツを選ぶと、子どもの華やかな装いと調和しやすくなります。着物を選ぶ場合も、主役であるお子さまより控えめな装いにすると、全体の雰囲気がより引き立ちます。
いずれも共通していえるのは、主役はあくまでもお子さまであるということです。
大人が華美すぎる装いをするとバランスを欠いてしまうため、控えめながらもきちんと感のある服装を選ぶことが望ましいでしょう。
お宮参りでは厳かさを意識した落ち着いた服装、七五三では子どもの晴れ姿を引き立てる明るめの装いを意識しましょう。
お宮参りや七五三の着物は購入する?レンタル?

お宮参りや七五三では、「着物を購入する?それともレンタルにする?」と迷うご家庭も多いのではないでしょうか。
それぞれに良さと注意点があるため、家庭の事情や大切にしたいポイントに合わせて選びましょう。
購入するメリット・デメリット
着物を購入する大きなメリットは、記念として手元に残せることです。
兄弟姉妹や親戚で受け継ぐこともでき、「家族の歴史が刻まれた特別な一着」として長く大切にすることができます。
また、自分だけの着物を用意することで、「この日のために選んだ特別な一着」として、家族の思い出により深く残ります。お子さまが大きくなったあとも、「この着物を着た日」を振り返ることで、当時の笑顔や家族の絆を思い出すきっかけになるでしょう。
ただし、購入にはデメリットもあります。
まず費用面では、掛け着や七五三用の着物は数万円以上することもあり、使用回数に比べてコストが高くなりがちです。
さらに、湿気や虫を防ぐための保管や、定期的なクリーニングなど、着物を良い状態で保つには一定の手間がかかります。「記念として残すのか」「費用を優先するのか」など、何を重視するかを明確にすると判断しやすくなるでしょう。
レンタルするメリット・デメリット
一方で、レンタルの大きなメリットは 手軽さとコストの安さです。必要な日だけ借りられるため、購入と比べて大幅に費用を抑えることができます。
また、使用後のクリーニングや保管が不要で、返却するだけで良い点は大きな魅力です。
フォトスタジオによっては衣装と撮影がセットになったプランもあり、準備やコストの負担を減らせるのもメリットといえるでしょう。
ただし、レンタルには制約もあります。
使えるのはその日限りであること、人気の柄やシーズン中は予約が集中して希望の衣装が借りられないこともあります。特に秋の七五三シーズンや吉日の週末は混雑しやすいため、希望の衣装がある場合は早めの予約が欠かせません。
また「この柄を必ず着せたい」と強い希望がある場合には、レンタルでは希望通りにならないケースもあるため注意が必要です。
まとめ

ここまで、お宮参りと七五三の着物の違いについて解説してきました。
着物は購入にもレンタルにもそれぞれメリット、デメリットがあり、家族の事情や希望に合わせて選ぶことができます。
大切なのは「伝統を守ること」だけでなく、赤ちゃんやお子さまが無理なく過ごせる形で準備を整えることです。
また、当日は準備や移動で忙しく、ご家族だけで満足のいく写真を残すのは難しいこともあるでしょう。
そんな時には、衣装レンタルから着付け、撮影まで揃った、ハピリィフォトスタジオにぜひお任せください。
私たちは豊富な経験をもとに、お子さまやご家族の自然な表情を引き出しながら撮影し、一生に一度の節目をしっかりと思い出として残します。
お宮参りも七五三も、子どもの健やかな成長を願う大切な日。ご家庭に合った方法で準備を進め、心に残る素敵な時間を過ごしてくださいね。
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