お宮参りの小物について
お宮参りで使う小物はいくつか種類がありますが、地域によって若干異なる場合があります。
よく用いられる小物に「でんでん太鼓」「扇子(末広)」「紐銭」「犬張子」「お守り袋」「よだれかけ」「帽子」「麻ひも」「金封」「誕生記」などがありますがその中でもよく使われている「でんでん太鼓」「扇子(末広)」「紐銭」「犬張子」「お守り袋」「よだれかけ」について紹介していきます。
でんでん太鼓
でんでん太鼓と言えば、雅楽で使う振り鼓を小型にした赤ちゃん用の代表的なおもちゃです。
これは泣いている赤ちゃんをあやすことにも使われています。
昔、魔物を退ける際に振り鼓を使っていました。
しかし、庶民には振り鼓を手に入れることは難しく代わりにでんでん太鼓を使って、悪霊を祓うようになったといわれています。
また、「元気に、裏表のない子に育ちますように」という願いも込められているそうです。
扇子(末広)
扇子の別名を「末広」と言います。
これは扇子の形状が末広がりであることに由来しています。
先の方になると広がる形状であることから「末広がりの人生になるように」という願いがこめられているそうです。
お宮参りに使用される扇子はのし袋に入れられて麻の紐で閉じられています。
こちらは「白髪になるまで長生きできるように」という願いが込められているそうです。
紐銭
紐銭の風習は、関西圏でよく見られるようです。
親族や近隣の方々から頂いたお祝い金を、お宮参りの際に産着の結び紐に付けて参拝します。
穴の開いた硬貨を産着に結びつけたのが始まりといわれ、のし袋などの上部に穴を開け、麻の紐や金銀の水引を通して背中に垂らすように付けます。
お参り中に落とす可能性があるため、中身を抜いて袋だけつける場合もあります。
紐銭には「将来、お金に困ることがないように」という願いが込められているそうです。
犬張子
お宮参りに犬張子を用いるのは愛知県の熱田神社が発祥と言われています。
犬の子供は病気をすることなく育ったことから「犬のように丈夫に育つように」という願いが込められているそうです。
お宮参りで使用された犬張子は3歳の七五三の時、神社に奉納します。
3歳までは、犬張子が赤ちゃんの代わりに厄を被ります。
そのため、3歳の七五三では必ず神社に奉納しましょう。
でんでん太鼓、扇子(末広)、お金(紐銭の場合もあります)を麻で結び、犬張子にぶら下げます。
これらの小物は縁起物としてお宮参り用にセットとして販売されていることも多いです。
お守り袋
お守り袋は、お参りをした際に神社から頂いたお守りをいれるための袋です。
男の子は房が白い色、女の子は房が赤い色のものを使うと良いとされています。
縁起のいい柄が使われていることが多いです。
特に使われている鶴の柄は「鶴は長生きする」ということから「子供が長生きするように」という願いが込められているそうです。
よだれかけ
着物をよだれで汚さないように、よだれかけはあった方が良いでしょう。
一番の役割は汚れ防止ですが、赤ちゃんは皮膚がデリケートなので長時間よだれがついたままになると、痒みを引き起こす場合もございます。
よだれかけを着用することであごのかぶれを防ぐ役割もあります。